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ラブカルチャースクール 2
第34章 Lesson お引越し
「ちょ…ちょっと、ヤナセさん!」

呼びかけても、お構いなしに洗い進めていくヤナセ。

そりゃぁ今まで、ヤナセは色んな事を親切に?してきてくれたけど…
これはちょっと度が行き過ぎている。

ヤナセの事だから意味があってしている行動かもしれないけど、意図が読めなさ過ぎた。

「ヤナセさん!服が…スーツもシャツも濡れちゃいます!」

「そうですね…因みに琴海様…シャンプーの種類は何でも大丈夫でしょうか?」

「はい!大丈夫です…じゃなくって!服っ!」

「一応…ノンシリコンシャンプーとコンディショナーをご用意したんですが…トリートメントもしておきますのでご安心下さい…」

ご安心出来ません!!

「ヤナセさん!」

本当に気にしているのに、余りにも平然とスルーされて泣きたくなる。

少しヒステリックに叫んでしまった私に、お湯を当てながら髪を梳いていくヤナセは凄く優しい。

「クスクス…琴海様…服は大丈夫ですよ…ちゃんと替えはございますので…」

「でも…これはちょっと……親切…過ぎます…」

上手い言葉の文が見つからない。

ヤナセは私の気持ちを理解しているかの様に…

また…何かを仕掛けるかの様に…

「大丈夫です…琴海様…ご安心下さい…」

何故かヤナセは、何度も…

『大丈夫…』

そう囁き掛けながら…

美容師さながら丁寧に、髪を洗ってくれたのだった。

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