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ラブカルチャースクール 2
第34章 Lesson お引越し
だけど…
私が持ってきた緑茶はティーパックで、いつもスクールで出して貰っている様な高級茶葉ではなかった。
ましてやヤナセ様のお口に、安物を飲ませるなんて恐れ多い!
「あ…あの…紅茶にしましょうか?」
紅茶なら、さっき飲んだ高級茶葉がある。
口端を引き攣らせながら、振り返ると
「プッ…クスクス…琴海様、どうかお気遣いなく…お茶でしたら私が淹れますので…」
そう言ったヤナセの手には、いつの間に用意したのか、上品な茶筒が握られていた。
やっぱり『マジシャン』!?
「あっ!それ、緑茶ですか!?」
「はい…一応ご用意させて頂きました…比較的淹れ易い様に…煎茶にしましたが宜しかったですか?」
「はい!煎茶好きです!」
「そうですか…クス…良かった…」
囁く様に呟いて、ヤナセは嬉しそうに小さく微笑む。
トクン…
ヤナセの気遣いは…
いつも完璧で…隙がない。
もうこれ以上ないってくらい、色々してくれているのに…
なんで…
そんなにホッとした顔を…
見せるんですか?
『そうですか…すみません…琴海様…』
さっきの言葉と…
悲しそうな表情が脳裏を掠める。
ヤナセは緑茶を淹れてくれながら
「琴海様…どうぞ…温かい内にお召し上がり下さい…」
老若男女を魅了するであろうほどの、とびっきりの美しい笑顔を見せけど…
今はまだ…
その微笑みの奥に秘められた思いを…
知り得る事は出来なかった。
私が持ってきた緑茶はティーパックで、いつもスクールで出して貰っている様な高級茶葉ではなかった。
ましてやヤナセ様のお口に、安物を飲ませるなんて恐れ多い!
「あ…あの…紅茶にしましょうか?」
紅茶なら、さっき飲んだ高級茶葉がある。
口端を引き攣らせながら、振り返ると
「プッ…クスクス…琴海様、どうかお気遣いなく…お茶でしたら私が淹れますので…」
そう言ったヤナセの手には、いつの間に用意したのか、上品な茶筒が握られていた。
やっぱり『マジシャン』!?
「あっ!それ、緑茶ですか!?」
「はい…一応ご用意させて頂きました…比較的淹れ易い様に…煎茶にしましたが宜しかったですか?」
「はい!煎茶好きです!」
「そうですか…クス…良かった…」
囁く様に呟いて、ヤナセは嬉しそうに小さく微笑む。
トクン…
ヤナセの気遣いは…
いつも完璧で…隙がない。
もうこれ以上ないってくらい、色々してくれているのに…
なんで…
そんなにホッとした顔を…
見せるんですか?
『そうですか…すみません…琴海様…』
さっきの言葉と…
悲しそうな表情が脳裏を掠める。
ヤナセは緑茶を淹れてくれながら
「琴海様…どうぞ…温かい内にお召し上がり下さい…」
老若男女を魅了するであろうほどの、とびっきりの美しい笑顔を見せけど…
今はまだ…
その微笑みの奥に秘められた思いを…
知り得る事は出来なかった。