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ラブカルチャースクール 2
第34章 Lesson お引越し
でもそんな高波も鉄壁な貴公子スマイルの防波堤の前には、ただの水泡にさせられる。
「いつも一人で残業してますので…今日は楽しく過ごさせて頂きました…」
世の中の女性を虜にしそうな台詞をナチュラルに言ってのけた上ヤナセは、薔薇の蕾が開いたかのような麗しの微笑みを浮かべ、まるで空中に花弁が舞い散った幻想が見えた。
「左様ですか…」
こんな駄犬でも、少しでもヤナセ様のお心が満たされたなら本望でございます。
そろそろ帰るであろうヤナセを見送ろうと待ち構えていたが、ヤナセは洗面所に行って、歯ブラシを持ってきた。
「?」
もしかして、ヤナセも今日は帰ったら直ぐにバッタンキュゥ〜なのかな?
ここで歯を磨いて行くなんて、流石用意周到!
とか感心していると…
気付けばヤナセが、目の前に立っていた。
「ヤナセさん?」
ヤナセは手に歯磨き粉を付けた歯ブラシを握り、見下ろしてくる顔は妖艶に微笑んでいる。
ドッキン…
これは…
又しても…嫌な予感…。
サラッと前髪を揺らして、透ける様なヘーゼルの瞳が妖しく光り…
長くて綺麗な指は頬に添えられ、輪郭を優しくなぞって顎に辿り着き…
「琴海様…歯磨きを致しましょう…」
「っ!?!?」
瞬間…
グイッ!
掴まれた顎が、下に引っ張られた。
「いつも一人で残業してますので…今日は楽しく過ごさせて頂きました…」
世の中の女性を虜にしそうな台詞をナチュラルに言ってのけた上ヤナセは、薔薇の蕾が開いたかのような麗しの微笑みを浮かべ、まるで空中に花弁が舞い散った幻想が見えた。
「左様ですか…」
こんな駄犬でも、少しでもヤナセ様のお心が満たされたなら本望でございます。
そろそろ帰るであろうヤナセを見送ろうと待ち構えていたが、ヤナセは洗面所に行って、歯ブラシを持ってきた。
「?」
もしかして、ヤナセも今日は帰ったら直ぐにバッタンキュゥ〜なのかな?
ここで歯を磨いて行くなんて、流石用意周到!
とか感心していると…
気付けばヤナセが、目の前に立っていた。
「ヤナセさん?」
ヤナセは手に歯磨き粉を付けた歯ブラシを握り、見下ろしてくる顔は妖艶に微笑んでいる。
ドッキン…
これは…
又しても…嫌な予感…。
サラッと前髪を揺らして、透ける様なヘーゼルの瞳が妖しく光り…
長くて綺麗な指は頬に添えられ、輪郭を優しくなぞって顎に辿り着き…
「琴海様…歯磨きを致しましょう…」
「っ!?!?」
瞬間…
グイッ!
掴まれた顎が、下に引っ張られた。