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ラブカルチャースクール 2
第35章 M Lesson 12回目
「ヤナセ…その医療鞄は?」

鞄に反応したマサキが少し驚きながらヤナセに問い掛ける。

「あぁ…一応…何かあった時のために常備はしていたんだ…」

「へぇ…相変わらず用意周到だな」

マサキは関心しながら笑っていたけど、私は笑えなかった。

何かあった時のための今まで出動しなかったものが、なんで今登場してきたのでしょうか?

口端を引き攣らせている私に、ヤナセはニッコリ微笑んだ。

きゃぁぁぁぁ〜!
ヤナセの『ニッコリ』は、危険信号だ!

「ヤ…ヤナセさん…ワタシ…ホント…大丈夫です…」

強張った顔でめっちゃロボットみたいに、言ったのが運の尽き…

「琴海様…婦人科系からも…色んな症状は出ます…以前の健康診断ではそこまでお調べ出来なかったので…宜しければ本日少しだけお触診させて頂けますか…?」

ヤナセは少し首を傾けて、憂いた目を潤ませて懇願してきた。

こんな顔されて、断る婦人がどこぞにいようか!?

「はい…謹んで承ります…」

慌ててヤナセに向き合って正座をして、三つ指付いて深々とお辞儀すると、ローブがハラリと落ち掛ける。

「うきゃっ!」

レッスンとはいえ、二人の男性の前ポロリンは恥ずかしい。

「琴海さん!」

察したマサキが咄嗟に抱き締める様に、広い胸で覆ってくれた。

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