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ラブカルチャースクール 2
第37章 M Lesson 13回目
「は…ぃ…」

そうだ!
ヤナセが私利私欲で動く訳がない。

他の女性講師候補の人たちも、きっと言い知れぬ事情と想いがあったんだろう。

ヤナセは皆んなに、親身になって接したに違いない。

そこからラブカルで夢を切り開いていこうと決意した女性たちが、動き出したんだ。

胸の痛みが大きくなって、喉の奥がズキズキする。

腕と頬の間を伝って、大量に溢れた涙はシーツにシミを広げていった。

泣いている事を隠してもワタリにはバレバレで、精一杯努力して目元は隠していると、黙ってお腹を撫で続けてくれた。

泣くなと言って、なんだかんだで…
こういう時に優してくれるのは、反則です。

「ワタリさん…」

「なんだ」

やっぱり今日のワタリの口調は柔らかい。

「私…お役に立てますかね?『掟』も変わりますかね?」

「そうなる様に、努力するんだろ?」

「ですよ…ね…」

そして「やっぱり」厳しかった。

だけど…

「きっと変わる…チビ、お前が講師になってスクールにきたら」

ドックン!

力強く言い切ったワタリの言葉に、グッと心臓が鷲掴みされる。

「…はい…頑張ります」

いつかはラブカルを去るかもしれないヤナセが…
スクールに残そうとしているものは、一体なんなんだろう?

それは凄く意味が深そうで…
理解出来るのはもっと先になる。

今はただ、支えてくれた人たちに応えていきたいと思った。

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