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ラブカルチャースクール 2
第38章 M Lesson 14回目
「はぁ…いけない、いけない」
胸元を手のひらで円を描く様に撫でて、気持ちを落ち着かせる。
これからレッスンなんだ…
残り数回、本当に女性講師として認めて貰える様に抜かりなく行かねば!
スタンダートとマスターの報告は、きっと上に上げられるだろうし、もし担当のヤナセに迷惑が掛かる事が起きたら、ラブカル『掟改正』案も水の泡にしてしまうかもしれない…
「え…ウソ…」
何気に思ってしまった事なのに、案外ありえそうで、また余計な不安要素を芽生えさせて驚愕していると
「琴海様…どうかされましたか…?」
タイミング良く、ヤナセが戻って来た。
「あっ!いやっ!今日も頑張ります!」
ちょっと噛み合わない返事をしてしまったが、ヤナセはニッコリ微笑み
「クス…琴海様は本当に前向きですね…」
上手くまとめて下さった。
流石です!ヤナセ様!
見事な切り返しをしたヤナセは、口元に優しく笑みを湛えたまま、綺麗に揃えた指でティーカップを差し出す。
「本日は『サリュー』です…」
「え…『左様』?」
それってさっき…
外人講師が最後に言った言葉。
「クス…フランス語なんです…『サリュー』…簡単な挨拶で使います…このお茶は限定品の様でして…スクールの講師が買い付けて参りました…」
「スクールの講師が?」
「えぇ…紅茶好きな講師がワタリ以外にもいるもので…時たま珍しい物を仕入れて来ます…」
フッと綻ばせたヤナセの美しい笑顔に、さっき出会った外人講師が重なって見えた。
胸元を手のひらで円を描く様に撫でて、気持ちを落ち着かせる。
これからレッスンなんだ…
残り数回、本当に女性講師として認めて貰える様に抜かりなく行かねば!
スタンダートとマスターの報告は、きっと上に上げられるだろうし、もし担当のヤナセに迷惑が掛かる事が起きたら、ラブカル『掟改正』案も水の泡にしてしまうかもしれない…
「え…ウソ…」
何気に思ってしまった事なのに、案外ありえそうで、また余計な不安要素を芽生えさせて驚愕していると
「琴海様…どうかされましたか…?」
タイミング良く、ヤナセが戻って来た。
「あっ!いやっ!今日も頑張ります!」
ちょっと噛み合わない返事をしてしまったが、ヤナセはニッコリ微笑み
「クス…琴海様は本当に前向きですね…」
上手くまとめて下さった。
流石です!ヤナセ様!
見事な切り返しをしたヤナセは、口元に優しく笑みを湛えたまま、綺麗に揃えた指でティーカップを差し出す。
「本日は『サリュー』です…」
「え…『左様』?」
それってさっき…
外人講師が最後に言った言葉。
「クス…フランス語なんです…『サリュー』…簡単な挨拶で使います…このお茶は限定品の様でして…スクールの講師が買い付けて参りました…」
「スクールの講師が?」
「えぇ…紅茶好きな講師がワタリ以外にもいるもので…時たま珍しい物を仕入れて来ます…」
フッと綻ばせたヤナセの美しい笑顔に、さっき出会った外人講師が重なって見えた。