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ラブカルチャースクール 2
第38章 M Lesson 14回目
「あぁ〜?」

「はれ?」

ハヤトは頬っぺたを摘んだまま、私はその腕を引き離そうとしている体勢で、ドアの方向を二人で見ると

「琴海様!少々…宜しいですか?」

「ヤナセさん…」

「ゲッ!なんだよ、ヤナセ」

激しいノックの正体は、ヤナセだった。

ハヤトもヤナセが現れたとなるとバツが悪いのか、咄嗟に頬っぺたを解放する。

ヒリヒリと痛みが残る頬を摩りながら、私はドアに駆け寄った。

「はい!ヤナセさん、なんでしょうか?」

一応レッスンも始まってるから、ドア越しに聞いてみる。

「琴海様…一回出てきて頂けますか…」

「あっ、はい…分かりました」

ハヤトの方に一回振り向くと、両手を腰に当てて、気不味そうに唇を噛んでいる。

「早く行けよ」

意地を張ってハヤトはそう言うけど、どこか不安そうなのは、やはりヤナセが強いんだろう。

以前、ハナブサもヤナセは怒らせたくないって言っていた。

ワタリと姉さんは、然程気にしている感じじゃないけど、どの講師にも一目置かれるヤナセって…
スクール内で、格別な存在なのかもしれない。

ノブを握って静かに回し、そっとドアを開けると…

「ひゃっ!」

普段は優しい光を放つヘーゼルが半分に細められ、眼光で瞬殺されそうなほど、なんとも言えない迫力のオーラを漂わせたヤナセが立っていた。

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