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ラブカルチャースクール 2
第38章 M Lesson 14回目
ヤナセは無言でハヤトを見詰める。

それはほんの数秒間でしかなかったけど、凄く長い時間の様に感じた。

私とハヤトは固唾を飲んで、ヤナセの出方を待つ事…10秒。

「琴海様…これを…」

「はい!なんでしょう〜!」

世界で一番長い10秒間が終わり、安堵感いっぱいでヤナセに返事をする。

ヤナセはスーツのポケットから何やら取り出して、私の手のひらに握らせた。

「ヤナセさん…これ?」

「防犯ブザーです…」

「えっ!ブザーですか!?」

なんでも出てくるな〜なんて、感心するより、そんなにハヤトを警戒しているのに驚く…
と、言ってもそうさせてしまったのは、自分の責任でもあるんだけど…。

「ハヤトが何かしましたら…これを鳴らして頂ければ、直ぐに参りますので…」

「直ぐに…ですか?」

「犯罪者かよ、俺は!」

「レッスン中は…直ぐには押せないかと…」

ハヤトだから、縛られるかもしれないし。

「では…本日はこれを常に持っていて下さい…」

「うっかり…押してしまったら?」

レッスンの最中なんて、殆ど手を握っているのに、持ったままレッスンなんて、きっと無理だ。

「その都度…伺います…」

それでもヤナセは、キッパリと言い切った。

マジですか!?
ヤナセにしては、かなりな無茶ブリを発揮してきた。

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