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第38章 Ｍ Lesson 14回目

柔らかい感触が首筋から肩へカーブに沿ってなぞられていく。

「はぁ…」

ハヤトの右手が下から被せるように、乳房を包み、痛くない程度に指を食い込ませ、もみ始めた……と、思ったら…

ポスン―――――
ハヤトの手が離れて、無造作にマットの上に落ちた。

「ハヤト？」

「はぁ…勃つ気しねぇ…」

「えっ！？」

驚いて振り向くと、ハヤトは自嘲的にそう言って、仰向けに寝っ転がる。

手の甲を額に当てて天井をボンヤリ見つめるハヤトの姿は、ラブカル講師と言うより、同い年の男性にしか見えなかった。

私がまともにレッスンが出来る状態じゃない時はたまにあったけど、講師がレッスンどころじゃなくなるなんて初めてだ。

それほど脅威だったのだろうか…
『防犯ブザー』

「ハヤト…防犯ブザーそんな気になる？鳴らすつもりないから、大丈夫だよ」

安心させるつもりで言ったけど…

「違げぇ〜よ！そんな事じゃない！」

「えっ！？違うの？」

「悪いけど…今日、キャンセルにしてよ」

ハヤトらしかぬ弱気で、言葉を吐いてくる。

そんな…まさか講師から『キャンセル』言われるなんて！

「でも…それって、ハヤトの評価が悪くなるんじゃないの？フェラもするよ！」

いつもと様子の違うのハヤトに、なぜか必死になる私。

だけどハヤトは…

「いいよ別に…ラブカル…辞めようかとも思ってたし」

投げやり気味にそう言ったハヤトは、眉間を寄せて苦しそうに顔を顰めた。