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ラブカルチャースクール 2
第38章 M Lesson 14回目
白い景色に落ちてからどれくらいの時が経ったかは分からないが、意識が戻り始めた瞼の裏は普段通り真っ暗だった。

闇の中に光を差し込むために少しずつ瞼を開けていくと、聞き慣れた声が鼓膜を震わせる。

「…さま…琴海…様…」

「ん…ヤナセ……」

「はい…私です」

「ふふふ…ヤナセさん…お疲れさ……え?」

あれ…ここ何処?
まだ私、着替えてないよね?
ハヤトはどうしたんだろう?

本来ならいない筈のヤナセの声が聞こえて驚き、開けようとした瞼を再び閉じて寝惚けた頭で考え始める。

「う〜ん…う〜ん…」

「琴海様…眉間に凄く縦皺が入っております…」

「シワ……」

やっぱり夢ではない!

「ヤナセさん!?なんで??」

「琴海様…いきなり起き上がられると…目眩が起きるかもしれませんので…」

起き上がりこぶしみたいに、勢い良く跳ね起きようとした私の肩をヤナセは素早く掴んだ。

「あ…すみません…でも」

困惑気味にヤナセを上目遣いで見ると、口端を上げいつもの美しい笑顔で微笑んでいる。

「ヤナセさん…どうしてここに…」

「防犯ブザー鳴らしたからさ」

ヤナセに問い掛けた答えは、スーツ姿に着替えたハヤトが返してきた。

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