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ラブカルチャースクール 2
第38章 M Lesson 14回目
「ヤナセ…さん?」

「はい…何でしょうか?琴海様…」

えぇぇぇっ!
呼び掛けに逆に質問されてしまって、相変わらず予測不可能なヤナセの行動に、口を開いて固まってしまう。

いつもだったらこの辺でヤナセが『クスクス…』と笑ってくれそうなものの、ただ真っ直ぐ見詰めてくるだけで何も言わない。

そんなヤナセに緊張してきて、じっとり濡れてくる手のひらでスカートの裾をギュッと掴む。

でも何時だってヤナセは何か考えがあって行動している。

『善くよく人を見る』

ヤナセが教えてくれた読心術必勝法…。

善くよく見るんだ…
そしたら……
う、美しい〜!

何度も見ている顔だけど見れば見るほど、本当にヤナセは綺麗で見惚れてしまうと共に、自分を鏡で見た時にへのへのもへじにしか見えなくなりそうだ。

そして凹む…。

項垂れそうになったけど、ここで勝手に落ち込んでいる場合ではない。

ハヤトに聞きたくても聞けなかった事…
ヤナセなら解っている筈。

「ヤナセさん…ハヤトが防犯ブザーを押したのは理由があったんじゃないんでしょうか?」

「防犯ブザーを押した…理由ですか?」

ここでようやく開いたヤナセの赤い唇は、とても妖艶な笑みを浮かべていた。

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