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ラブカルチャースクール 2
第39章 M Lesson 教養X
私の胸の内を知るよしもないセルジュは、まるで舞台の上の俳優のように膝の裏を説明していく。

天井を仰いで、照明に眩しそうに目を細める。

「ヒザ…そう…知らなかった。こんなに近くにあったのに…。皮膚が薄くて繊細な君。たくさん…たぁくさん神経がぁぁぁぁ〜!」

「セルジュ!?」

「はぁ〜」

パシン…。

いきなり叫び出したセルジュに驚く私の後ろで、ハナブサが小さく溜め息を吐いている。

「神経が…通っていて〜とても感じちゃぁ〜うんでぇす!」

力強く言い切りながら、セルジュは指を広げた両手を高らかに上げた。

「ブ、ブラボ…」

ある意味そう言いたくなってしまった。

「オオ!メルシィ〜コトミ!ヒザの裏とワキは似てますけど、ヒザの裏は盲点かもしれませぇん」

「ですね…良く分かりました」

「ウィ〜!今度試してみてくださぁい」

「はい…次のレッスンあたりで…やってみるね」

試してみる時に、絶対さっきのセルジュの姿が浮かんできそうだけど…。

今日一番のインパクトに、さっきまで胸の中を曇らせていたものが掻き消されてしまっていた。

まさかセルジュも『読心術』が使えるのであろうか?


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