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ラブカルチャースクール 2
第40章 M Lesson 15回目
「琴海様…大丈夫ですか?宜しかったら使って下さい…」

私の慌てっぷりとは正反対に、ヤナセは至って冷静態度でハンカチを差し出してきた。

「だ、大丈夫…です」

ヤナセのお高そうなハンカチを丁重に断って、手の甲で軽く濡れた口元を拭う。

ヤナセといい、ハナブサといい…
ハンカチの出し方がスマート過ぎる。

ラブカル講師として、そう言う訓練もあるのだろうか?

ヤナセの気遣いは天性のものだろうから、訓練だけでは培えないだろうけど…。

そのプロフェッショナルなヤナセは、いつの間にか出してきた布巾でテーブルを拭いている。

「お話の腰を折ってしまい…失礼しました。提出して頂いたレポートですが…非常に良く書けておりました…」

「え…本当ですか?」

「はい…講義の趣旨も内容も…しっかりまとめて書かれていて…とても解りやすかったです」

そう言って褒めてくれたヤナセの笑顔は、拭き上げたテーブルより眩しかった。

「嬉しいです…ヤナセさんにそんな風に評価して貰えると、自信が付きます」

改めて言われるとちょっと照れ臭くもあるけど、本当に嬉しかった。

「特に良かったのは…セルジュが度々痴態を晒そうとしたことも…ためになったと前向きに書かれていたのは高評価かと…」

「あ…そこですか」

隠した所でハナブサから報告が行っているだろうし、ヤナセならお見通しだと思って、セルジュのチャック全開も正直に書いてみたら思わぬ高評価を得てしまったようだ。

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