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ラブカルチャースクール 2
第40章 M Lesson 15回目
落ち着くためのおまじない…

胸元のチャームに手を当てて、瞼を閉じる。

呼吸をするのと同じくらい、当たり前の動作になっていた。

トックン…トックン…

さっきまで早まっていた鼓動は、穏やかに一定のリズムを刻んでいる。

一人っきりの静かな部屋で、しばらく目を閉じたままいると――――

カツン…

革靴の踵が廊下を弾く音が聞こえた。

来たっ!

今日の担当講師がゆっくりと向かってくるのが分かると、若干の胸の奥から緊張感が走る。

「誰だろ…」

耳を澄まして足音を確認するが、かなり遅い速度で歩いているみたいで中々聞こえてこない。

ここまで遅い歩き方の人物なんていなかった。

そう思った瞬間、一人だけ思い浮かぶ。

「あ…もしかして…」

私はソファーから立ち上がり、ドアにもう一度耳を当てたが、やはり足音は聞こえない。

そこで意を決し、ノブに手をかけ――――

ガチャッ!!

一気にドアを開けた。

「あっ!?」

「あっちゃ〜!」

今日の講師は前屈みになってお尻を突き出し、長い腕を広げてバランスを取りながら、足はつま先から忍び足になっている。

目が合った途端、まるでプリマドンナみたいなポーズで固まっていた。

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