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ラブカルチャースクール 2
第41章 M Last Lesson
「うっ…」

思わず呟いて口元を手で、押さえようとしたけど――――

う、動かないっ!

自分の身体なのに、指一本動かせない。

今日のレッスンには激しい動きは一切なかったのに、見事な凹凸のフィット感とヤナセのミラクルテクニックのせいで、正に『骨抜き』状態にさせられている。

どどどど――――どうしよう!

この状況に今までの経験から物凄ぉぉぉ〜く嫌な予感がしてきた。

この異様な雰囲気にヤナセが気付かないわけがなく、案の定

「琴海様…お疲れで動けませんか…?」

言わずとも得意の千里眼で見破ってきた。

「ははは〜。はい…でも少し横になっていれば大丈夫ですので、ヤナセさんはお先にラウンジにどうぞ!どうぞ!お戻り下さい」

辛うじて動かせる顔筋をフル活用して、満面の笑顔を作ってみる。

でもそんなの無駄な努力でしかなかった……。

ヤナセはベッドの端に腰を掛けて、私の腕を掴んだ。

「琴海様…少々失礼致します…」

「はいぃぃ〜」

始まった…
ヤナセドクターの『診察のお時間』が。

動けないのもあって、大人しく診察を受けるしかない。

ヤナセは手首に指を当てて脈を計り終わると、首筋に手を添える。

「琴海様…目元失礼致します…」

始まる前にゴミが入っているか見たみたいに、また瞼の裏を確認する。

間近で覗き込んでくるヘーゼルの瞳は、ラブカル講師より医者の顔をしていた。

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