パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第42章 Lesson 特殊課題

ドックゥンッ！

ラブカルの『掟』――――

スクール講師との恋愛を禁ずること。

一般常識の理念の元に設定されているこの『タブー』に、セイジを愛してしまった私は悩み続けた。

『掟』はいつも高い壁の如く、いつも私の前にそびえ立つ。

その『掟』についてワタリから改めて口にされ、尋常じゃなく大きく心臓が収縮した。

目を見開いて固まっている私に、ワタリは静かに話を続ける。

「今…ヤナセがスクールの『掟改正案』を出しているのは知っているな…」

「はい…」

『掟改正案』の内容は、ヤナセから直接教えて貰っていた。

まだ案は通ってないのかもしれないけど、改正されたら講師同士の結婚を前提に、恋愛が可能になる。

「正直…まだ難しい状態だ。賛成派が多いが、反対派もいる。風当たりが強くなっているヤナセの立場は今かなり大変な状態だ…」

「ヤナセさんが…」

ワタリの言葉に、セルジュの対抗意識が頭を過る。

もしかしてセルジュは反対派？

スクールの規模を考えたら、ずっと通してきた『掟』を変えるのは容易じゃないことが想像できる。

そんな素振り一切みせないヤナセの裏での尽力には、本当に頭が下がる思いと共に、胸の奥が締め付けられるように苦しくなった。