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第42章 Lesson 特殊課題

唇を噛んで泣きそうな私の方に身体を向けて、姉さんもワタリの説明に補足をしてくる。

「チワワちゃん…『掟改正』には絶対条件があるの…」

「え…『改正』に条件？」

ヤナセからは改正後の条件を聞いたが、改正にも条件が
あるとは――――
一体どんな内容だろう？

「チビ…お前の試験合格だ」

ナンデスッテ――――？

「なっ……私ぃ〜！？」

余りのも予想外な条件に、頭が真っ白になって驚くばかりで気の利いた言葉が出てこない。

「ワタリ！言葉が足りないわよ！チワワちゃんあのね…掟を改正してもその対象となる『女性講師』が必要だし、今本当にスクールが人手不足で…男性講師の技術を向上するにも『女性講師』の存在を凄く必要とされているのよ〜」

「は…はい…」

その理屈が分かるけど、まさか『掟改正』の条件に自分が関わっているとは思いもしなかった…。

「他の受付担当も女性講師を輩出しようとしているが、今ヤナセの所にチビも含めて数人候補がいる」

「そうなの…だから理事たちもヤナセに期待している分、無事に女性講師を誕生させたら『掟改正』が受理されるの…」

「それって…今回だけなんですか…？」

私だけじゃなく他にも候補がいて、誰か一人でも脱落したらどうなってしまうんだろう？

困惑している私に二人は予測範疇だったのか、少しも慌てることなくワタリは冷静に、ホズミは穏やかに話しを続けていく。