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第42章 Lesson 特殊課題

この堅物のワタリがここまで言ってくるほど、ヤナセたち四天王の結束が固いことを実感して胸が熱くなる。

ヤナセはヤナセのやり方で、ワタリはワタリの力で、スクールを守ろうとしているんだ。

いいな…『仲間』って…。

殿上人の四天王たちの足元に辿り着けることはなくても、せめて地上で少しでも役立ちたい。

「何よ〜！散々非道なこと言っておいて〜最後は美味しいところ持っていくんじゃないわよ！」

「別に何も持ってないが」

ワタリの決め台詞にホズミは悔しそうにハンカチを口端で噛み締めるが、当人はマジボケをかます。

ぶっ！
恐ろしいくらいストイック過ぎて、些細なことを気にしないワタリの発言が天然で面白かった。

ガタガタッ！

ホズミは長い腕を私の頭と肩に巻き付けて思いっきり抱き締めてきて、胸の中に椅子ごと引き寄せる。

「チワワちゃん！私も何があっても守るわよ〜！」

ホズミの腕の中は淡いローズの香りが漂い、乙女心をくすぐった。

「あ、ありがとう姉さん。凄く心強いな」

「うんうん！だから安心して講師を目指して頂戴ね！」

「うん…有難う…」

忙しい二人にスクールで早々会えるかも分からないけど…

『守ってやる…』

この言葉を貰えただけで百人力だ――――

どんなことも頑張れると思えた。