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ラブカルチャースクール 2
第43章 M 卒業 Lesson

「うん…お守りみたいで、付けてるだけで安心できたの」
「…そっか…」
お互いそれ以上は言葉にしなかったけど、思うことは通じているような気がした。
「ネックレス、ここに置いておくね」
セイジはハンカチを取り出して、その上にネックレスを置いた。
テーブルに置かれるネックレスを見て、帰りにまたセイジが付けてくれることを期待してしまう。
ソファーから立ち上がり、セイジを見下ろして無邪気に微笑む。
「うん!外してくれて有難う!」
「ははっ。俺が取りたかっただけだよ」
「うんでも…嬉しかった!」
普通の恋人同士なら当たり前に出来ることが出来ない私たちには、セイジが私にしてくれる全てのことが、大事な宝物みたいなのだ。
虚しかった人生を色鮮やかに変えてくれたセイジに、私は全力で出来ることを返していきたい。
「じゃぁ、レッスンの支度するね!」
今度こそレッスン室に向かおうと、一歩踏み出した時――――
「琴海!」
またセイジに呼び止められた。
私は名前を呼ばれるだけで嬉しくて、能天気に振り返る。
「んっ?何~」
「琴海……頑張ろうね」
「う、うん」
何か言いたそうだけど言葉を濁したセイジに少し戸惑ったが、もう一度微笑んでレッスン室の扉を開ける。
いよいよ試験が始まることに頭と胸がいっぱいになっている私の背中をセイジが切ない目で見詰めていたなんて、この時は
――――知る由もなかった。
「…そっか…」
お互いそれ以上は言葉にしなかったけど、思うことは通じているような気がした。
「ネックレス、ここに置いておくね」
セイジはハンカチを取り出して、その上にネックレスを置いた。
テーブルに置かれるネックレスを見て、帰りにまたセイジが付けてくれることを期待してしまう。
ソファーから立ち上がり、セイジを見下ろして無邪気に微笑む。
「うん!外してくれて有難う!」
「ははっ。俺が取りたかっただけだよ」
「うんでも…嬉しかった!」
普通の恋人同士なら当たり前に出来ることが出来ない私たちには、セイジが私にしてくれる全てのことが、大事な宝物みたいなのだ。
虚しかった人生を色鮮やかに変えてくれたセイジに、私は全力で出来ることを返していきたい。
「じゃぁ、レッスンの支度するね!」
今度こそレッスン室に向かおうと、一歩踏み出した時――――
「琴海!」
またセイジに呼び止められた。
私は名前を呼ばれるだけで嬉しくて、能天気に振り返る。
「んっ?何~」
「琴海……頑張ろうね」
「う、うん」
何か言いたそうだけど言葉を濁したセイジに少し戸惑ったが、もう一度微笑んでレッスン室の扉を開ける。
いよいよ試験が始まることに頭と胸がいっぱいになっている私の背中をセイジが切ない目で見詰めていたなんて、この時は
――――知る由もなかった。

