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第43章 Ｍ 卒業 Lesson

夢を見た――――。

辺り一面の花が咲きほこり、春のように心地よい風が頬を撫でていく。

あぁ…前は雲の上とかから落ちていったけど、やっと地面に足が着けたぁ〜！

花弁が舞い散る中をクルクル回って身体全体で嬉しさを表現する。

『琴海様…おめでとうございます…』

誰もいなかった花畑に、突如ヤナセの声が聞こえてきた。

はい！ヤナセさん！
私、無事に『射精』まで達成出来ました！

空に向かってヤナセに感激を伝えると

『チビ…頑張ったな』

今度はイーグルワタリの声まで聞こえてくる。

ちょっとビクッとしちゃったけど、今だったら胸を張っていられた。

ワタリさん！
私、『一発合格』出来たんですよ〜！

高くそびえる大きな樹の天辺に向かって叫ぶ。

『うふふふ〜！本当にチワワちゃん良くやったわぁ〜！』

『パッシン！』

立て続き姉さんの声とハナブサの扇子の音まで聞こえた。

『卒業レッスン』合格に四天王が集まってくれたんだ。

ふふふ〜！
私、ラブカル講師になれるんだ〜！

両手を広げて跳ね上がった時――――

『琴海…元気でね…』

セイジの声が遠くに聞こえた。

ドッキン！

その声はやっぱりどこか寂しそうで、春色だった風景に一気に暗雲が立ち込めてくる。

セイジ？
元気でって…どこか行っちゃうの？

必死で走ってセイジを探す。

セイジ！セイジィ！！
嫌…お願い！！

どこにも行かないでぇぇぇぇ！