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ラブカルチャースクール 2
第43章 M 卒業 Lesson
急かさずにゆっくりと動きを合わせてくれるヤナセと立ち上がろうとしたら、ぶつけた所が痛みを訴えてきた。
「つぅ…」
「琴海様…お辛いようでしたらタクシーを手配しますが…」
「いえ…大丈夫です。歩けます…」
気遣ってくれるヤナセに、項垂れながら首を振って断る。
自分の勝手な行動で、わざわざラブカルタクシーを呼んで貰うなんて出来ない。
「そうですか…靴履きましょうね。私の肩に掴まっていて下さい」
私を立ち上がらせたヤナセはニッコリ微笑んで再びタイルに片膝を付き、バランスを取りやすいように支えていた私の手を自分の肩に乗せた。
「琴海様…足を少し上げて頂けますか…」
「は…い…」
素直に足を浮かせると、ヤナセは砂と埃を取り除くのに足の裏を叩いてくれる。
道を通りすがる人たちが、ジロジロと私たちを眺めていく。
ただでさえ目立つヤナセをいつまでも跪かせておく訳にはいかない。
早く終わらせるためにも、大人しくジッとしていた。
汚れを払い終わったヤナセは、靴を履きやすい位置に置いて、サラサラの髪を揺らしながら下から見上げくる。
「お待たせしました…お怪我があるかもしれませんから…ゆっくりと履いてみて下さい」
「はい…有難うございます」
まるで物語のお姫様みたいな光景なのに――――
捨てられた仔犬みたいな気持ちだった。
「つぅ…」
「琴海様…お辛いようでしたらタクシーを手配しますが…」
「いえ…大丈夫です。歩けます…」
気遣ってくれるヤナセに、項垂れながら首を振って断る。
自分の勝手な行動で、わざわざラブカルタクシーを呼んで貰うなんて出来ない。
「そうですか…靴履きましょうね。私の肩に掴まっていて下さい」
私を立ち上がらせたヤナセはニッコリ微笑んで再びタイルに片膝を付き、バランスを取りやすいように支えていた私の手を自分の肩に乗せた。
「琴海様…足を少し上げて頂けますか…」
「は…い…」
素直に足を浮かせると、ヤナセは砂と埃を取り除くのに足の裏を叩いてくれる。
道を通りすがる人たちが、ジロジロと私たちを眺めていく。
ただでさえ目立つヤナセをいつまでも跪かせておく訳にはいかない。
早く終わらせるためにも、大人しくジッとしていた。
汚れを払い終わったヤナセは、靴を履きやすい位置に置いて、サラサラの髪を揺らしながら下から見上げくる。
「お待たせしました…お怪我があるかもしれませんから…ゆっくりと履いてみて下さい」
「はい…有難うございます」
まるで物語のお姫様みたいな光景なのに――――
捨てられた仔犬みたいな気持ちだった。