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第44章 Lesson 仲間

うぅっ…そんなに見られると、余計緊張する。

顔が強張って上手く笑えないでいると

「クス…琴海さん。今までのレッスンとは違って皆さん女性ですし…これから共に学ぶ『仲間』ですから…気を楽にして下さい。名前だけでも良いですので…」

ヤナセが透かさずフォローしてくれた。

「はいっ！分かりました！」

優しく微笑むヤナセに、気持ちが落ち着いてくる。

やっぱりヤナセは安心するな…
だからって甘えてばかりもいけないけど。

心の中で気合を入れ直して、すぅっと息を吸い込む。

「初めまして！萩原琴海といいます！趣味はこれと言ってありませんが、紅茶が大好きなのでレッスンでも美味しいお茶を淹れられたらと思います！」

「きゃははぁ〜！お茶を淹れたいって〜！もっと他のもん挿れていくのに〜！可愛い〜コトミ」

「あははは…」

お子ちゃまみたいな自己紹介に、ジュリはアダルトな突っ込みをしてきた。

きっと緊張気味の私リラックスさせてくれようとしてるのかもと思って苦笑いしてると…

「人が真面目に挨拶してんだから、変なちゃちゃ入れないでよ」

サクッと、知的眼鏡女子がジュリに注意してきた。

一瞬冷たい空気が流れ、ジュリも大きな目をまん丸にして黙ったが、直ぐさま口端をあげる。

「おほほほ〜！それはごめんあそばせぇ〜」

やり返すことなく冗談ぽく言って、場を和まそうとした。