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第17章 Lesson 革命

ヤナセは目を細めて、優しく微笑み。

「講師が…感情的になり過ぎるのは良くはありませんが…人を想う事や大切な者を守る思いは…レッスンにも必要かとは思います…」

「は…い…」

「琴海様には…琴海様の経験と想いを…生徒に伝えていける講師を目指して頂きたく思いますので…」

「経験と…想い…」

鼻声になってきた私にヤナセは、然り気無くハンカチを差し出してくれながら小さく頷いた。

「お待ちしております…琴海様…」

ドックン！

ヤナセは何か気付いてるのか…
どこまで知っているのか？

いつも誰よりも周りを見て、配慮してくれる…。

きっとこの人の指し示してくれる方向は間違いじゃないと…

信じられるから…。

「はい…頑張ります…」

笑顔で答えると、ヤナセも微笑み返してくれた。

口元に当てたヤナセのハンカチは、とても心地好い香りがして…

気持ちが温かくなった。