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ラブカルチャースクール 2
第21章 M Lesson 7回目
ソファーに腰掛け長い脚を広げて、タブレットの操作を始めるワタリを横目に、アールグレイの茶葉を手に取った。

今日の茶葉の大きさは、割と細かい…
蒸らしは2分半くらいかな…。

なにせアールグレイにやたら煩いワタリだけに、お湯を注ぐ手も震えてしまう。

砂時計を逆さにし、サラサラ落ちる砂を眺める。

いつも仏頂面のワタリは…
生徒に私情を持った事なんてなさそうだな…。

どうしたらそんなにストイックになれるんだろ…。 

砂が落ちきり、茶漉しをカップに掛けて紅色の液体を白いカップに注いだ。

「お待たせ致しました…」

ワタリの前にカップを置くと

「あぁ…有難う…」

お礼を言われた!
やっぱりなんかいつもと違う気がする!

愕然としている私をワタリは一瞥し 

「今日のレッスン内容説明するから早く座れ!」

「は、はいっ!」

体育会系にホッとしつつ、急いでソファーに座り背筋を伸ばす。

ワタリはタブレットを置いて、カップに口を付け一言…

「上達したな…」

呟く様に言葉を漏らした。

「え…なんですって…?」

奇跡に思えて思わず口を衝いてしまったが、ワタリはジロッと軽く睨んだだけで…

「前回のレッスン…かなり無茶した様だが…何かあったのか?」

「あ…」

ズキン…

思いも掛けないワタリの気に掛けに…

胸の奥で張り詰めていたモノが…

崩れそうな気がした…。


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