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ラブカルチャースクール 2
第22章 Lesson 一息
「琴海ちゃん今日はスペシャルハーブティにしてみたよ〜」

カップに琥珀色の液体が爽やかな香りを漂わせている。

「わぁ〜いい香り〜!頂きまぁす!」

一口頬張ると、ほろ苦いキャラメルと生クリームのコラボに幸せな気分になった。

「美味しい〜!!」

本当に奥さんの作ってくれるお菓子は、なんでも美味しい!
素朴な味なんだけど、気持ちがホッコリする。

「そんなに喜んで貰えると作り甲斐があるわね〜」

「本当だね〜ワタリくんも美味しそうに食べてくれるよね〜」

突如店長の口からワタリの名前が出て、スコーンを口に運ぶ手が止まってしまう。

「え…ワタリ…さんも…」

「そうなのよ〜いつもは見せない顔になるから、思わずお菓子あげたくなるのよね〜」

奥さんは私の動揺など気にしてもなく、楽しそうに笑いながらワタリの事を語り出した。

ドッキン…ドッキン…

なんだろ…胸が無闇に逸りだす。

震える手でフォークをギュッと握り、スコーンを口に入れた瞬間…

トゥルルルルルル!!

お店の電話が鳴り出した。

「はいはい〜なんだろね〜」

店長が電話に出ると店長の知り合いのようで

「あぁ!!出前?大丈夫だよ〜」

和やかに会話は終わり、受話器を置いて店長は振り向きニッコリと微笑む。

「琴海ちゃん…出前頼んでもいいかな?」

「出前!?」

と…初めての出前に行く事になった。


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