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ラブカルチャースクール 2
第22章 Lesson 一息
「琴海様…運ぶのお手伝い致しますが…」

「ひゃぁっ!」

頭上から優しい低めの声が突如、降ってきた。

「クスクス…驚かせてすみません…あ…スコーンまであるんですね」

ドッキンドッキンする胸を押えながら

「はい!奥さんが一緒に入れておいてくれたみたいです〜!これも美味しいんですよ!」

「えぇ本当に…やはり出前して正解でしたね…朝食べたっきりでしたので…」

頭を少し傾け髪を揺らして、ヤナセは嬉しそうにニッコリ微笑んだ。

はうっ!
今日のヤナセ様の麗しゅうございます。

見惚れている私の横からヤナセは手早く、トレーを持って運びながら

「ワタリ…休憩しよう!奥さんのスコーンも持ってきて貰ったよ!」

ぬなっ!
こないだのタメ口以上に、めっちゃフレンドリーにワタリに声を掛ける。
超レア!

「え…スコーンも…」

対ワタリは、眼鏡をズラしてスコーンをガン見してる口元が柔らかく綻ぶ。

ななななっ!
こっちは更に超激レアだ!!

やっぱり店長と奥さんの力って偉大だ!
いつ何時も人間離れした四天王を瞬時に童心に返させるなんて!

思わず感動に打ち震えていると

「おいチビ!なにプルプルしているんだ?」

とっくにスコーンを頬張っているワタリが、ギロっと私を睨み付けた。


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