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第22章 Lesson 一息

セイジは更に眉間に皺を寄せる。

ズキン…ズキン…

全身が針で刺される様な気分だ…。

そんなに…嫌なのかな…。

目頭が熱くなって、涙が溢れてきそうになるのをなんとか堪えていると

「ヤナセの…ためなの…」

ボソッといつになく低い声で、セイジが呟いた。

「え…違うよ！誰のためって言ったら…自分のためなんだと思うけど…でも、ヤナセは凄く励ましてくれてるし…ラブカルで自分なんかでも役に立てるなら…頑張りたいの…」

後は滔々と流れる水の様に、言葉が口を衝いていった。

「講師になろうって決意した時…家庭でも色々あったんだけど…もし自分と同じ様な思いをしている女性がいるなら…同じ目線で応援したいと思ったの…」

息つく間なく話している私をセイジは切ない表情で、ジッと黙って聞いていた。

「講師になるのだって簡単じゃないし…もしなれても、もっと大変だろうし、毎日たくさん努力もしないといけないと思うけど…でも…」

「うん…」

目を強く瞑ると、涙がポロっと落ちてしまう。

「ご…ごめん…緊張して…」

「うん…泣いてもいいんだよ…」

「でも…泣いたら…ダメなの…」

「え？琴海…」

泣いたら…怒られる！

「ううん…なんでもない…」

残りのダージリンを一気に飲み干して、
「はぁぁぁ」と深く息を吐き…

セイジを真っ直ぐに見据え…