パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第22章 Lesson 一息

ギロッ！

ワタリは鋭く睨んで

「セイジは食事してるんだから、並んだら狭いだろ…」

「はい…そうですよね…」

私のビビリように、セイジも少し緊張気味で

「ワタリ…もうひと段落したの？」

ワタリは軽く椅子を引いて、脚と腕を組み

「あぁ…俺は終わった…ヤナセは他にもデーターを纏めないといけないからまだ、やっているが…」

「そっか…いつも遅くまで仕事してるみたいだしな…」

「捌くのは早いが、量が膨大だからな…ヤナセは…」

おぉぉ〜！
何かラブカルの日常のワンシーンを垣間見ている感じがした。

それにしても、本当にヤナセってマルチなんだ…
でも疲れた姿も見せないし…
気遣いも完璧だし…
やっぱり人並み外れている。

カラン…

硬質感のある小さな音が聞こえ

「はい〜三人ともアイスティーでいいかなぁ〜？」

私たちのお茶を店長が持って来てくれた。

「あっ！店長すみません！もう仕事に戻ります！」

「大丈夫だよ〜出前から帰って来た時まで付けておくから〜」

「う…すみません…」

いつも融通を利かせて貰って、申し訳ない。

「ごゆっくりね〜」

店長はワタリとセイジにも、小さく頷いてカウンターに戻っていった。

ごゆっくり…か…

アイスティーにキラキラと輝いて浮かぶ氷を重い気分で見詰めた。