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第24章 Lesson 健康診断

ヤナセは静かに話だし

「琴海様…私が実家を継ぐかもしれない事は…可能性の一部です。それにもしそうなったとしても、まだ遠い先の事かと…」

「うっ…でもリョウガさん…腹くくれって…」

少し困った表情になって

「アイツは単に私に絡んできたがるんです…いつも比べられるから面白くないんでしょう…」

「ふっく…そう…なんだ…んっ！」

プニィ〜と、ヤナセの人差し指が唇に押し当てられ…

「涼雅の事は…お忘れ下さい…無駄な記憶です…」

いつもの笑顔でサクッと言われた。

うわぁ〜！
リョウガさん、一気にデリートされた！

「私としましては…まだスクールでやりたい事はたくさんありますし…何より琴海様の講師姿を拝見するまでは、悔いが残りますので…」

キュン…

ちゃんと見届けて貰えるんだ〜。

「ヤナセさん…ふっく…良かっ…うぅぅぅ〜」

今度は嬉しくて涙が溢れた。

「クスクス…琴海様は感性が豊かなんですね…きっと講師になっても役立ちますよ…」

「ひゃ…い…ひっく…」

それから一頻り泣いて、腫れぼったくなった目元をヤナセがハンカチを濡らして冷やしてくれた。

目元を押さえながら

「いつもすみません…今度洗ってきます…」

「クスクス…いいですよ…捨てて貰って…」

ヤナセにそう言われて、何枚かハンカチが溜まってしまった…
今度まとめて返そうっと…。

少し気持ちが落ち着いてきたら…

ギュルルルルルゥ〜！

お腹の虫が大音量で、ご飯を催促してきた。