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ドラゴンの潜む山
第1章 ドラゴンの潜む山
「さて、桐谷さん自身についてもお伺いしましょう。桐谷さんは機械工学を専攻していたんですね」
「はい、昔から興味があったんです。勇気を出して、進学して良かったです」
スタジオ内からは、拍手が起こる。穂乃果はなんだか照れくさくなり、会釈した。
「そして、ロボットの研究、開発の道に。素晴らしいですね」
ずらりのモニターに映し出されたのは、穂乃果の今までの功績だった。年表になっていてわかりやすい。自分の経歴を表で解説されるというのは、どうにも気恥ずかしくてくすぐったい。
そんな中、女性キャスターはこう質問してくる。
「ところで桐谷さん。今の流行は、どちらかというとヒューマノイドだと思うんです。人型のロボットって、昔から人気ですもんね。どうしてあえて、ドラゴンという架空の生物のロボットを開発しようと思ったのですか?」
穂乃果は顔を上げた。
「ーードラゴンに恋する女の子がいたんです」
そして目を閉じた。色鉛筆を握る横顔と、顔を上げた時の屈託のない笑みが、鮮明に蘇ってくる。
いつか、彼女に届けたい。
「私にとって、とても大切な女の子です。その子に約束したんです。いつか私が、彼女が描く絵のような、素敵なドラゴンを作るって」
おわり

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