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如月茜(きさらぎ あかね)
第8章 学校体育教官室の隅の狂気の子猫
「この時間だけの、完全なプライベート・ミッション。」
「その代わり、先生は私の…をたっぷり見せてあげる。」

「私はちゃんと約束を守るから」
美咲は、畳みかけるようにさらに踏み込んだ。

「ねえ先生、本当に2人だけの秘密。これ、守れるなら先生――指切りげんまんして?」

(おれの人生、完全に『冬の日本海』みたいな寂しい人生が…)
(そこにどうだ……! 目の前に立つ世界一可愛くて、どこか神秘的な「13歳の天使」……いや、美咲ちゃんが……っ! その天使が、俺の乾いた心に慈悲深い聖水をぶっかけにきてる~ぅ)


「えっ……、それは……」
「はい、どっち。もうおっさんがぐだぐだ言わないの! 3秒以内に決めて。はい、指切りげんまん! 1、2……」

「あ、あ、あ、はい、します、いたしますっ……!」
(まって、冷静になれ俺っ! 相手は女子中学生だぞ! これはハニートラップか!?)
( この指切りをした瞬間に、教官室のドアがパーンと蹴破られて、背広を着た屈強な男たちに「児童福祉法違反で逮捕する!」って手錠をかけられる未来しか見えねぇ! )
(俺の退職金が、年金がぁ…、)
(誰か―『禁断の指切りミッション』を、どうか遠くから温かい目で見守っていてくれ……!!)

圧倒的なペース配分と、中学生とは思えない主導権の握り方に完全に気圧された体育教師は、冷や汗を滝のように流しながら両手を差し出した。


「よし。じゃあ、指切りね」
ガチガチに緊張した太い指と、少女の華奢な小指が絡み合う。

教師はすっかり観念したように肩を落としている。

「ありがとう、先生。でもね……私、こんなに余裕ぶってるけど、本当はすっごくドキドキなんだから。」

「ごめん、俺からもだけど…俺を先生って呼ばないで、おじさんって呼んでください、きむ…いやっ、美咲ちゃん…」

「はい、OK……! おじさんの言う通りにいたしますから……」
完全に形勢が逆転し、美咲の掌の上で転がされる形となった51歳の体育教師。

美咲はふっと妖艶な笑みを浮かべると、ゆっくりと自分の制服を床に落とし始める、丁寧に包まれた「身体」を取り出した。
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