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月曜日の処方箋
第2章 はじめての診察
「――それでね、お腹の痛みや生理不順の本当の原因をしっかり調べるためには、下腹部のほう……子宮や卵巣の状態を直接診ておく必要があるんだ。この後、内診をしてもいいかな?」
その言葉を聞いた瞬間、陽菜の手がピタリと止まった。
頭の中で、「内診」という二文字が真っ赤な文字でグワングワンと反響する。
胸の診察だけでも、脳のキャパシティを完全に超えるほどの恥ずかしさと恐怖だった。
あんなに心をすり減らして、必死の思いで耐え抜いたというのに――そのすぐ後に、さらにプライベートで、さらに恐れられている「そこ」の検査が待っている…
陽菜の顔から血の気がサーッと引いていく。
陽菜の絶望に満ちた表情を察して、加藤はすぐにペンを置き、真摯な瞳でこちらをまっすぐに見つめた。
「ごめんね……でも、これ以上毎月の痛みで苦しませないために、どうしても必要なんだ」
隣に立っていた女性看護師も、心配そうに陽菜の背中にそっと手を当て、優しくさすってくれた。
「大丈夫よ、怖がらせるようなことはしないからね。一歩ずつ、あなたのペースでいいんだからね」
加藤と看護師の温かな言葉に包まれながらも、陽菜の心は恐怖と「どうして私がこんな目に……」というやり場のない思いでぐちゃぐちゃにかき乱されていた。
それでも、ここで拒絶してしまったら、この永遠に続くような苦しみから一生逃れられないという予感だけが、かろうじて彼女を繋ぎ止めている。
震える指先でスカートの裾をぎゅっと握り締め、陽菜は消え入りそうな、泣き出しそうな声で、ようやく絞り出すように返事をした。
「……っ……、わ、かり……ました……」
消え入りそうな、その震える声を聞き届けると、加藤は静かに頷き、穏やかなトーンで告げた。
「うん、ありがとう。それじゃあ、奥にある内診室へ移動しようか。看護師さんが案内してくれるからね」
「はい、行きましょうか」
看護師は陽菜の背中に添えていた手をそっと肩へと移動させ、優しく支えるようにエスコートしながら、診察室の奥にある別のドアへと促した。

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