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月曜日の処方箋
第3章 内診台の上で
陽菜の心臓は激しく波を打った。
手すりを掴む指の関節が白くなるほど、全身に力がこもる。
「まずは洗浄するからね」
加藤の言葉の直後、ふわりと心地よい温度のお湯がデリケートな部分へと優しく注がれた。
「んっ……あ……っ」
予期せぬ温かさと、無防備な状態での刺激に、陽菜の口から小さく情けない声が漏れる。
体温よりも少しだけ高いお湯が、羞恥で強ばった皮膚の緊張をじんわりと解きほぐしていく。
「次は消毒のコットンを当てるね。冷たいよ」
ペタペタと、アルコールを含んだコットンがデリケートな粘膜を丁寧に拭っていく。
陽菜は恥ずかしさのあまりキュッと目を固く閉じた。
「ひゃっ…っ、あ……」
敏感な場所が刺激されるたび、機械に固定された足がわずかにビクリと震える。
逃げ場のない姿勢のまま、自分の身体の秘められた部分が他人の手によって次々と露わにされ、処置されていく現実が、陽菜の羞恥心を限界まで高めていた。
「はい、それじゃあエコーを入れていくね。力を抜いて、息を吐きながらね。……じゃあ、ゆっくり入れるよ」
ひんやりとした金属の先端が、入り口へとそっとあてがわれる。
しかし、緊張で身体の奥底が固くこわばってしまい、器具はスムーズに入っていかない。
「っ……あ……いた……! むり……です……っ」
わずかな圧迫感と恐怖心から、陽菜は思わず涙声でそう訴えた。
下半身の筋肉が反射的に収縮し、これ以上受け入れることを拒絶するように身体がこわばる。
「大丈夫だよ〜。ほら、深呼吸して……力を抜いて、ふーっ、だよ」
看護師がそっと陽菜の肩や腕に触れ、優しい声で呼吸を誘導してくれる。
「痛いよね、怖いよね。もう一度、息を吸って……吐きながら、ふぅーっ……」
看護師の声に促され、ゆっくりと息を吐き出した。
その拍子に、強張っていた下半身の力がほんの少しだけ緩む。
「はい、ゆっくり入れるね……」
加藤の慎重な声とともに、再びそっと圧力がかけられる。今度は先ほどよりも抵抗が少なく、器具の先端がじんわりと、奥へと滑り込んでいった。
「うぅ……っ……! ん、ぁ……っ……!」
奥がぐっと圧迫される独特の重苦しさと、初めて感じる痛みに、陽菜は小さく頭を左右に振る。目からは大粒の涙がこぼれ落ち、手すりを握る手に一層力がこもった。

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