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父に刻印された身体
第2章 交錯するまなざしと隠された欲動
高校生という新しい肩書を手に入れた私は、いつの間にかそれまでとは全く違う眼差しで父を見つめるようになっていた。大人びた新しい制服に身を包み、鏡の前で髪を整えるたび、自分の成長を噛み締める。そして同時に、私のすべてを注ぎ込む対象として、父の存在が脳裏を支配するようになっていたのだ。
ある朝のことだった。出勤前に鏡の前でネクタイをきゅっと締め直す父の横顔に、吸い寄せられるように視線が止まった。カフスボタンの上品な光沢、引き締まった首元、そしてネクタイを結ぶしなやかで力強い指先。昔は単なる「頼もしい父親の日常」だったその所作が、どうしようもなく色気のある大人の男性の姿として私の目に飛び込んできた。その瞬間、胸の奥が火照るような熱を帯び、喉の奥が乾くのを感じた。
平日の夕刻、ドアが開く音とともに父が帰宅すると、家の中にふわりと特有の匂いが広がる。香水の甘い香りと、微かな煙草の残り香が混ざり合った、父だけのスーツの匂い。その空気を胸いっぱいに吸い込むだけで、心臓が痛いほど早鐘を打ち、自分の体温が上がるのが分かった。父の好物ばかりを並べた夕食のテーブルで、「今日は頑張ってくれたんだな。やっぱり梨亜の料理が一番美味しいよ」と微笑まれた瞬間、膝の上で握りしめた手にぎゅっと力が入る。ただの父親からの感謝ではない。意中の男性から向けられた甘い賛辞のように、その言葉は私の内宮を甘く痺れさせた。
休日に二人で出かける際の高揚感は、もはやデートの前のそれと変わりなかった。父の視線を独り占めしたくて、体のラインを綺麗に見せる上品なワンピースや、ほんの少し胸元の開いた大人びた服に袖を通す。街を歩けば、周囲の女性たちが凛々しい父の姿を振り返り、同時にその隣に立つ私の美しさに目を見張る。その視線を感じるたび、「この素敵な男性の隣にいるのは私だ」という優越感と、ドロリとした得体の知れない占有欲が交錯した。
ある朝のことだった。出勤前に鏡の前でネクタイをきゅっと締め直す父の横顔に、吸い寄せられるように視線が止まった。カフスボタンの上品な光沢、引き締まった首元、そしてネクタイを結ぶしなやかで力強い指先。昔は単なる「頼もしい父親の日常」だったその所作が、どうしようもなく色気のある大人の男性の姿として私の目に飛び込んできた。その瞬間、胸の奥が火照るような熱を帯び、喉の奥が乾くのを感じた。
平日の夕刻、ドアが開く音とともに父が帰宅すると、家の中にふわりと特有の匂いが広がる。香水の甘い香りと、微かな煙草の残り香が混ざり合った、父だけのスーツの匂い。その空気を胸いっぱいに吸い込むだけで、心臓が痛いほど早鐘を打ち、自分の体温が上がるのが分かった。父の好物ばかりを並べた夕食のテーブルで、「今日は頑張ってくれたんだな。やっぱり梨亜の料理が一番美味しいよ」と微笑まれた瞬間、膝の上で握りしめた手にぎゅっと力が入る。ただの父親からの感謝ではない。意中の男性から向けられた甘い賛辞のように、その言葉は私の内宮を甘く痺れさせた。
休日に二人で出かける際の高揚感は、もはやデートの前のそれと変わりなかった。父の視線を独り占めしたくて、体のラインを綺麗に見せる上品なワンピースや、ほんの少し胸元の開いた大人びた服に袖を通す。街を歩けば、周囲の女性たちが凛々しい父の姿を振り返り、同時にその隣に立つ私の美しさに目を見張る。その視線を感じるたび、「この素敵な男性の隣にいるのは私だ」という優越感と、ドロリとした得体の知れない占有欲が交錯した。

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