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第5章 <お酒のちから>

田所課長が動いたような音がするが、掛け布団のせいでよく見えない。

(だ…大丈夫だよね？)

不安になりながら、身動きしないでいると…

カサッ…
………ギュッ…

(え…ええっ…？！)

掛け布団越しに田所課長が抱きついてきた。

(どうしよう…。)

振り払うべきか、殴るべきか…凄く悩んだ。

でもそれと同時に少しドキドキしてしまってる自分がいた。

こんなドキドキはいつぶりだろう？
かずきと付き合ってて感じることのない胸のトキメキに、私は少し戸惑っていた。