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おじさんとお子ちゃま
第6章 <曖昧な態度>
コンコン…
田所課長の車の助手席側の窓をノックして、私は車へ乗り込む。
「すいません、遅くなって…。」
『いや、いいんだ。俺が勝手に待ってただけだから。』
「話ってなんですか…?」
『あ、いや…。彼氏と何があったんだ?』
「秘密です。」
『そりゃそうか…。』
「……別れようって言っちゃいました。」
『え……。』
この時の私は誰でもいいから話を聞いてほしかったんだと思う。
誰かに話すことで、気持ちの整理がしたかったのかもしれない。