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第5章 <お酒のちから>

代行の会社に車を預け、田所課長に着いて歩く。

初めて行く飲み屋街はネオンが眩しく、高いビルと人の多さで思わず圧巻された。

田所課長は慣れた足取りでとあるビルに入る。

そして、地味な扉のお店に入って行った。

店内には、きらびやかな服を着たお姉さんが数人。
先客で男性が二人ほどいた。

所謂…ラウンジという類いのお店らしい。

(すっ…すごい…綺麗！)

綺麗なお姉さんに、私は釘付けになってしまった。

ラウンジに来るのはもちろん初めて。
テレビではこおいうのを見たことはあったけど、本当に綺麗なお姉さんが接客をしてくれるなんて思ってなかった。

(大人の…世界だ…。)

なんて思っていたら、田所課長は慣れた様子でカウンターの席に座らせてくれ…
このお店で一番綺麗だと思っていたお姉さんが、おしぼりを持って来てくれた。