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第1章 プロポーズ

「男女が、一緒に生活してたら、自然とそうなると思うけどねぇ…」


「だから！疑似結婚はしないって！」


「蓮、困ってるんじゃない？？今度は七海が助けてあげなよ！いつも助けてもらってるん
　だから！たまには、恩返ししなさいよ！」


恩返しねぇ…何か助けてもらったっけ？？


んーーー。出てくるのは、痴漢を撃退してもらったくらいしか思い出せないなぁ…


「あんた！蓮が来るたび、晩御飯作らせてるでしょ？！散々仕事の愚痴聞いてもらってるんでしょ？！それに…飲み会で終電間に合わなかった時、タクシー変わりに送ってもらったんでしょ？」



どうしてそれを？？…蓮の奴…。


「わざわざ、彩音に報告してるの？」


「この前、お店に行ったの！その時にちらっと言ってた…」


「アイツ…」


「他にも…色々してもらってるんじゃないの？？」


そうです…その通りです…。


「助けてあげなよ！！たまには…」


そうだよね…。


「うん…」


「大丈夫！もし！もしも七海を傷つけたら！私がぶっ飛ばしてやるから！！」


綺麗な顔してるのに…性格は男前だなぁ…。


ちなみに私は、オッサンだなぁ…。


もう少し、考えてみると彩音には伝え、私たちはレストランを後にして


それぞれ、別れた。


主婦をそんなに引き留めておけないからねぇ…。


一人で街をぶらつき…本屋へ立ち寄る…。


雑誌を立ち読みしてると…。


【夫婦の空間！】と書いてあり…なぜか食い入るように見てしまった。


「ゴホン！！」


店員さんに咳払いをされ…。


あぁ…立ち読みしすぎかな…アハハ。


思わず本を購入し、帰宅した。


返事をするのは明日か…どうしよう…。はぁ…。