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第1章 プロポーズ

しかし、彩音の口からは予想をしてない言葉が出てきた。


「疑似結婚！してみたら？」


「えっ？」


まさか、賛成されるとは思っても居なかったので…


驚いてしまう…。


彩音は少しぶっ飛んだ所があるからなぁ…。


「相手は、蓮だし！知らない人じゃないし！アイツがそういう事言うのって珍しいし…
　きっと何か困ってる事があるんだよ…」


「その、困ってる事を知りたいんだって…」


「まぁ、そうだけどさぁ…でも！蓮ってカッコいいじゃない！！？」


そこーーーーっ？？そこで決める訳？？


唖然としてる私を見ながら彩音は話を続けた。


「私、前から思ってたよ…なんでこの二人付き合わないのかなぁって・・
　この疑似結婚が本物になるかもよ！！七海！春が来るかもよ！！」


春が来る…私は、今冬の季節って事なのかしら…


「でも…それは…」


「だってぇ！本当に籍を入れる訳じゃないんでしょ？お試し結婚！
　良いじゃない？！私も結婚する前にお試しとかあったらよかったなぁ１！」


お試し結婚ねぇ…うーーん…。


「旦那さんとうまく行ってないの？」


「ううん！そういう訳じゃないよぉ。たださぁ、結婚って生活じゃない？
　生活してると、付き合ってるときは、そうじゃなかったのになぁって思う所が出てくる
　訳よ！まぁ…そこを前もって知ってたら、ガッカリな部分も減るじゃない？」


「ガッカリな所ねぇ…」


「そう！そう！・・・あぁ！うまくは行ってるから心配しないで！
　昨日も、いっぱい愛されてきたから！アハハハ」


愛されてきた？いっぱい？？思わず顔が赤くなり、聞いてるこっちが恥ずかしくなる。


「七海・・どのくらいSEXしてない？」


「えっ？？…どのくらいかなぁ…2年半くらいかなぁ…」


「はぁ…ダメよ！！感度も鈍ってくるよぉ！」


昼間っからなんていう話をしてるんだか…アハハ…


「だから！蓮と疑似結婚生活してみなってぇ！」


「えっ？体の関係は持たないよ！」


今度は私の声が大きくなってしまい、再び注目の的…。


は…恥ずかしい…。