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第10章 元カノ登場！！

「蓮・・・本当にあの人の事、愛してるの？」


「あぁ」


「嘘よ・・・」


理子は静かに涙を流した。


「理子、じゃぁなんであの時俺の前から消えたんだよ・・・」


「それは・・・」


「知らないとでも思ってるのか？」


理子は目を大きく見開き、俺の事を見た。


理子には、俺の他に男が居たと後から共通の知り合いから知らされていた。


「俺は、知ってるよ・・・」


「誰から・・・」


「誰でもいいだろ」


「ごめんなさい」


理子が謝ったという事は、情報は確かなものだったと確信した。


「終わったことだよ、気にしてない」


「少しの気の迷いだったの、私はあなたと結婚したかった
　でも、親の勧めでお見合いをしたの・・・その人は私の夢を実現させてくれる人だった」


理子の夢・・・。それは仕事の独立。


理子はネイリストをしていた。ゆくゆくは自分の店を持つのが夢だと言っていた。


当時の俺は、やっと見習いから一人前と呼ばれるくらいの料理人


正直、経済力は無かった方だと思う。


しかし、二人で頑張れば生活していけると思っていた。


甘かったのは分かってるが、理子と一緒に居たかった。


「もういい・・・」


「蓮。聞いて・・・」


「今更聞いてどうなるんだよ・・・」


もう、終わったとあれから何度も言い聞かせ、やっと思い出に出来たんだ


今更何を聞けって言うんだよ・・・。