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第11章 偽善・・・

やっぱり・・・・理子さんがあの婚姻届・・・。


「理子さん・・・やめて下さい」



「嘘って何？」


秋枝が疑問に思うのも無理はない。


「教えてあげたら？私達は結婚してませんって！
　結婚してるフリをしてるだけだって！」



言っちゃった・・・。


秋枝にバレチャッタ・・・・。


「どういう事？」


秋枝は理解が出来てない様子。


「みんなを騙してるんでしょ？マンションの人も職場の人も！」



「やめて・・・お願い・・・」


「七海さん？どういう事？」


「秋枝・・・違うの・・・」


何から話して良いか分からなかった。


騙してたのは確かだし・・・でも罪悪感を感じて無い訳じゃない・・。


「七海さんから言えないみたいだから・・・私が説明してあげる。
　七海さんと蓮は結婚してないのよ！付き合っても居ない
　蓮は私の彼氏だもの・・・ただの同居よ！」


「嘘・・・」


秋枝はきょとんとしていて信じられない様子だった。


「結婚してないってどういう事？！意味が分からない・・・
　とりあえず今日は帰るから・・・」


秋枝は、放心状態でマンションの中に入って行った。


「秋枝・・・待って・・・」


私の声は届かなかった。