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第15章 ２人の母親

蓮の両親が離婚したって聞いた時は凄く驚いた。


それからすぐに、このお母さんが蓮の家に来たんだ・・・。


「お父さんは、あの女に振り回されてる生活が嫌になったのよ！
　だから、私を選んだの！分かる？あの女のせいで、お父さんはひどく苦労したそうよ！」


「お前よりはましだと思うけどな！ババア！」



「あなた！まさか・・・あの女と会ってるんじゃないでしょうね？」



「会ってねーよ！」


蓮のイライラは最高潮になってる・・・。


このまま居ると、危険だ・・・。


「蓮・・・一回座ろう・・ねっ？？」


私は蓮に近寄り、蓮の腕に触れた。


すると、蓮は私の手を振り払う・・・。


私は、再び、蓮の腕を掴み


「蓮、落ち着いて。。一回座ろう・・・」


「どうしてこんな女が良いのかと思ってたら
　この女・・・どことなくあの女に似てるものね・・そりゃ選ぶわね・・」


追い打ちかけるような事言うなよ・・・。


人がせっかく蓮を落ち着かせようとしてるのに・・・。



「男に媚びるとこなんてソックリじゃない？」


蓮の拳は力が入り、体もプルプルと震えていた。


きっと、女性じゃ無かったら殴ってるだろう・・・。



「媚びうる？お前じゃねーかよ！親父に媚びうって生きてんだろ？　
　金せびって、そして家庭まで壊してよ！ふざけんじゃねーよ！
　母親面するなって言ったよな？帰れよ！」



「高校からは私があなたを育てたのよ！そんな事どうして言われなきゃいけないの？」


「誰も、頼んでねーよ！それに、俺はお前に育ててもらった何て１ｍｍも思ってない！
　確かに、親父には感謝してるよ・・。でも、俺が感謝してるのは
　親父と、母さんだけだよ・・お前にはしてない！」



蓮の口からは次々とお母さんを罵る言葉が発せられた。