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第20章 分岐点

「お母さん？どういう事？分かるように説明してよ！！」


「あなたはここに居てはいけないの！それに蓮君とも不釣り合いって事よ・・」


この前はあんなに応援してくれてたし、この生活にも賛成してくれてたんじゃないの？


「君のお兄さんが働いてる会社は、私の会社の下請けだ・・最近子供が産まれたそうじゃないか？・・・言ってる意味分かるね？」


それって・・。脅しじゃない！！汚い！！本当に汚い！！



「七海・・蓮君にはね、もう結婚する相手が決まってるのよ・・。
　今は辛いけど、きっといい人が見つかるから・・。
　お兄ちゃんと美奈子さん・・それに海香を助けると思って身を引いて頂戴」


お兄ちゃんが職を失うって事？？


そうしたら・・生活が出来なくなる・・・。


完璧に脅しだ・・。


「蓮と結婚してもらおうと思ってる娘さんは、家を取引をしてる会社の大切な
　お嬢さんなんだ・・。そこが我が社から撤退なんてなったら
　蓮もだが、私の部下達の家族が途方に暮れる事になる・・蓮にはその責任が
　あるんだよ・・住む世界が違うんだよ君とはね・・」


嫌・・絶対に嫌だ！！


どうしたら良いの？？


「七海！良く考えなさい！結婚は好きだけでは出来ないのよ！！」


分かってるよ！！そんな事分かってる！！


「このまま蓮に会わずに去ってほしい・・」


「会わずに何て嫌です！！」


「君も聞き分けが無いな！家族がどうなっても良いって言うんだな！」


決してそういう訳じゃない・・・。


でも・・蓮と離れるなんて嫌だよ・・。