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第21章 希望の光

みんながみんなお前の言いなりになってると思うなよ！くそじじい！！


「もう。俺だって子供じゃないんだよ！」


「何？生意気言ってんじゃない！！一人では何もできないくせに！」


「一人で何も出来ないのはあなたの方です！蓮は、自分でやりたい事も見つけて
　自分で、一緒になりたい人を見つけたわ！子離れできないのはあなたの方でしょ！」


いつになく母さんは強い口調で親父に反論した。


「何？お前！いつから俺にそんな口をきくようになったんだ？」


「私はもう、あなたの妻ではありません！でも、子供たちの母親は今でも変わらない！」


「偉そうに！」


親父と母さんの口論が少し続いた時・・・。


母さんが言った言葉に耳を疑った。


「蓮・・・七海ちゃんね・・・妊娠してるのよ・・・一人で産もうとしてる
　あなたはそれで良いの？蓮！七海ちゃんを一人にしてて良いの？」


「えっ・・・？七海が妊娠？？」


七海が妊娠？いつ分かったんだ？
あの日・・病院に行ってくるって言ってたけど・・・まさか・・・


「そんな作り話しにわざわざ来たのか？お前も暇だな・・・」


「作り話じゃないわ・・。蓮、今日ね七海ちゃん来たのよ。
　マンションを出て前に居たアパートに引っ越すって言ってた・・このままで良いの？」


「マンション引っ越すって何？」


「先日マンションを引き払った。お前にはもう必要ない場所だしな
　それにムダ金だ」


マンション引き払うなんてそんな事・・・。


「勝手な事してんじゃねーよ！」


俺が知らないところでコイツ・・いろんな手を回しやがって・・・


七海・・・本当にごめん・・俺・・。


俺は家を出て、今までの自分を悔やんだ。


「俺は・・・何してんだ・・・」


マンションまで走り・・七海に会いに行った。


親父の言いなりになってればって考えも甘すぎる。


親父の言いなりになって会社をサポートしても


あいつの思うつぼだ・・。


そんな事にも気付けなかった自分に本当に腹が立った。