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「私が欲しいですか?お嬢様」
第17章 専属〜初めての夜〜
コンコン。
色々と考え事をしていたら
部屋の扉がノックされた。
ガチャ
「失礼いたします」
そう言って入ってきたのは
晴人さん。
そのあとに続いて
ママが入ってきた。
「ママ!」
「彩芽ー!!!」
あたし達はお互いに
抱き合った。
「あっ…彩芽様っ」
止めに入ろうとしたのは
颯太さん。
それをスッと手を出して
止めたのは晴人さんだった。
「元気にしてた?
ごめんね、ママずっと忙しくて」
ママはあたしの髪の毛を
かき分けながら話す。
「うん、大丈夫!ママも
元気そうで良かった」
ウンウンと頷くママ。
ふっと少し後ろにいた颯太さんに
気づいた。
「…あなたは?」
颯太さんはピシッと立ち挨拶をした。
「初めまして。
私は片岡 颯太と申します。
彩芽様の専属執事をさせて頂いております」
そう言って頭を下げる。
ママはあたしの横を抜けて
そっと颯太さんに近づく。
「彩芽の専属…」
「はい、よろしくお願い申し上げます」
少し緊張してる颯太さん。
ママはじーぃっと顔を見る。
「あなた…どこかで…」
ママの言葉にあたしも
晴人さんも驚いた。
「「え…?」」
ママは首を傾げて
すぐにニッコリ笑った。
「気のせいね!
これから彩芽をよろしくね」
「はい、かしこまりました」
握手を交わして
あたしの元へ来ると
ママは腕を掴んできた。
「さぁ!今日はお出かけしましょう。
あ、もちろん」
ママは颯太さんと晴人さんの
方を向いて
「女だけで!2人はお留守番!」
「え!?」
「沙月様!?」
2人は驚く。
あたしはそんな2人を見て
少し笑った。
「大丈夫ですよ、ママとは
いつも2人で出かけていたし」
「そうそう!だからお留守番!
いいわね?」
ママの圧倒さに負けて
2人は仕方なく
「「かしこまりました」」
と返事をした。