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「私が欲しいですか?お嬢様」
第3章 執事〜結斗〜

「今日からこのクラスに入る
名雲 彩芽さんです。
みなさん、困っていたら声をかけて
あげて下さいね」

先生の紹介で頭を下げる。

「よろしくお願い致します…」



クラスっていうか、
10人しかいない…

これで1クラス?
しかも…みんな隣に執事が…

「席はあそこに…」

「はい」


授業中でも執事は一緒なのか…



「はじめまして、名雲さん!
あたし早乙女 詩織といいます。
よろしくお願いしますね」

隣に座っていた小さくて
可愛らしい女の子が声をかけてきた。

「早乙女…さん」


「ふふ、詩織でいいよぉ!」


「あ、あたしは彩芽で…」


「よろしくね!彩芽!
こっちは執事の大和」


「詩織様共々、よろしくお願い申し上げます」

大和と呼ばれる執事の方は
丁寧に頭を下げてくれた。


紅いネクタイだ…


「彩芽はまだ専属決めてないの?」


「あ、うん…まだ…」


「じゃあさ!桜凛学園行こう!」


そう言うと詩織は立ち上がった。

「え!待って!だって授業は!?」


「え、ないよ?だって休み明けは
始業式だけで終わりだし」


あ…そっか。
休み明けだっけ…

「よし!行こう!ほら、早く!」

詩織は勢いよく腕を引っ張る。

「あっ!待って」

「大和も行くよー!」

「かしこまりました」



こうして、あたしはまた
桜凛学園へ繋がる通路を歩き始めた。
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