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「私が欲しいですか?お嬢様」
第3章 執事〜結斗〜
「彩芽クラスなら、やっぱり
紅いネクタイだよね。
と、なると…談話室に行くのが
一番早いかなー」
談話室って、この前行った所かな。
「詩織様、この時間ですと
談話室よりも会長室の方が
いるかもしれません」
会長室!?
「あ!そっか!じゃあそうしよう!」
言われるがまま連れてこられたのは
生徒会メンバーがいる会長室。
コンコンー。
ーどうぞ。
「みんないるー??」
「あれ!?詩織様!?」
詩織が先に入り、あとから
あたし、大和さんと入る。
「それに大和と…彩芽様!?」
テンション高めに近づいてきたのは
小萩 結斗さん。
「あれ?結斗くんだけ?」
「そうですけど、どうかしましたか?」
「彩芽の専属を決めたいんだけど…」
なんか、このままじゃ
勢いで決まってしまいそうな…
それはちょっと防ぎたい。
「あ、あの詩織。あたし執事とか
初めてなの。だからいきなり専属って
決められない…かな?」
「確かに!」
んぅ〜?と腕を組んで本気で悩む
詩織を見て執事の大和さんが
耳打ちをしていた。
ーあぁ!そっか!
何か納得した様で顔がパァ!と
明るくなった。
「結斗くん!彩芽の専属を決めるために
試しに1週間ついてあげてくれない!?」
「「えっ!?」」
あたしと小萩さんの声が重なる。
試しにって…
「執事がどんなものかわかるし
専属も決めやすくなるし…ね?」
「彩芽様がよろしければ
僕がつきますよ」
またしても屈託のない笑顔。
この空気断れない。
「じゃあ…お願い、します」