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「私が欲しいですか?お嬢様」
第29章 専属〜叶わぬ逢瀬〜
それからどのくらいたっただろうか。
ひとしきり泣き、疲れたのか
彩芽は尚弥の胸の中で
浅い眠りに入ってしまそうだった。
「彩芽様、中へ戻りましょう」
小さく頷くのを確認すると
彩芽の膝を抱え、
いわゆるお姫様抱っこをした。
「しっかり掴まっていてくださいね」
彩芽は散々泣いたからなのか
いつもの彩芽なら絶対嫌がるで
あろう事なのに嫌がることなく
素直に首に手を回した。
お試しで専属についていた時とは
違う身体。
痩せたことを改めて尚弥は実感した。
そのままゆっくりと
晴人の待つ、別荘の中へと
入っていった。
中へ入るとミネストローネの
いい香りが玄関までしていた。
そっとキッチンを覗き込む。
人影に気づき晴人は
彩芽が来たのかと顔を上げた。
「…?尚弥?」
晴人はそこに尚弥がいたことと
尚弥が彩芽を抱えていることに
驚いていた。
「なんでここに…」
「理由は話します。それより
彩芽様のお部屋はどちらでしょうか?」
「あ、ああ。こっちだ」
キッチンから出て案内した。
なぜここにいるのか聞きたいのも
わかっているが
それよりも尚弥は彩芽を
ベッドへ運びたかった。
ひとしきり泣き、疲れたのか
彩芽は尚弥の胸の中で
浅い眠りに入ってしまそうだった。
「彩芽様、中へ戻りましょう」
小さく頷くのを確認すると
彩芽の膝を抱え、
いわゆるお姫様抱っこをした。
「しっかり掴まっていてくださいね」
彩芽は散々泣いたからなのか
いつもの彩芽なら絶対嫌がるで
あろう事なのに嫌がることなく
素直に首に手を回した。
お試しで専属についていた時とは
違う身体。
痩せたことを改めて尚弥は実感した。
そのままゆっくりと
晴人の待つ、別荘の中へと
入っていった。
中へ入るとミネストローネの
いい香りが玄関までしていた。
そっとキッチンを覗き込む。
人影に気づき晴人は
彩芽が来たのかと顔を上げた。
「…?尚弥?」
晴人はそこに尚弥がいたことと
尚弥が彩芽を抱えていることに
驚いていた。
「なんでここに…」
「理由は話します。それより
彩芽様のお部屋はどちらでしょうか?」
「あ、ああ。こっちだ」
キッチンから出て案内した。
なぜここにいるのか聞きたいのも
わかっているが
それよりも尚弥は彩芽を
ベッドへ運びたかった。