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「私が欲しいですか?お嬢様」
第29章 専属〜叶わぬ逢瀬〜
あたしが寝るまでいると
言ってくれた尚弥さんは
携帯が鳴ってそのまま戻らない。
1人はすごく不安になる。
あたしの携帯は鳴らない。
もうあれから何日が経った?
それすらもわからない。
彩芽はそっとベッドから抜け
部屋を出た。
尚弥さんはどこに行ったんだろう。
ゆっくり階段を降りると
晴人の部屋から話す声が聞こえた。
彩芽はそっとそのドアに
耳をつける。
尚弥さんの声だ…
彩芽は何を話してるか気になり
ドアに耳をつけたが、
とんでもないことを耳にする。
『颯太に婚約者がいるそうです』
彩芽は咄嗟に耳を離した。
今…なんて…
婚約…者?
彩芽は状況がわからないまま
部屋に戻っていった。