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「私が欲しいですか?お嬢様」
第33章 颯太〜新たな出発〜



「彩芽様…」

2人で月を見上げていたら
ふいに呼ばれ
彩芽は颯太の顔を見た。


月を見上げる横顔は
月明かりに照らされて
いつもよりも色気を出す。


「私はずっと彩芽様に会えることを
信じて、桜凛学園に入学しました」


突然語り始めたのは
颯太が執事になるきっかけ。


彩芽は驚いていた。


「え…どういうこと…?」


颯太は彩芽を見て微笑む。

「私たちの別れは幼い頃でしたが
、私はずっとあなたに会いたかった。
だから覚えていた名前を調べました」


そう、彩芽と颯太は
幼い頃、病室を共にしていたとはいえ
それから会っていない。

「え、でも…」


苗字は違ったはず…

「はい、苗字は違いました。
一応、華水木の人間なので
調べると素性はある程度わかります」


「ですが、あなたが名雲の娘と
いうことしかわからなかった。
調べても調べても、住んでる場所も
元気にしているのかさえも…
わかりませんでした」



彩芽はただ黙って聞いていた。


「クス…普通に考えたら
気持ち悪いですね…」


自虐的に笑う颯太に
彩芽は首を振った。


「それから、私は執事になるために
学園に入りました。




執事として、
あなたに再会できることを
信じて待つしかなかったのです」


だから…執事になったの…?


「そんな…そんな幼い頃なんて
もう何十年も経つのに…」



颯太は微笑み、彩芽の髪を撫でる。

「あなたは私の初恋です…

だから、どうしても会いたかった。
執事としてでもいいから
そばにいたかったのです」



そう言う颯太さんの顔は
とても優しく愛に満ちていた。







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